お住まいを買うとき売るとき読むブログ

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【住宅購入の初期費用】 「頭金っているの?」 手元の現金は必要か

札束イラスト

「頭金なし」でも大丈夫?

ローンを組んで何かを購入するときに出てくる「頭金」という言葉。

これは、購入費用の総額から、ローンで支払う金額を引いた部分のこと。

つまり、「ローンを組まずに現金で支払うお金」頭金です。

自動車にしろ電化製品にしろ貴金属にしろ、分割での支払いには「頭金○○円、月々△△円の◇回払い」と表記されるケースが多いですよね。

通信販売などでもよく聞く言葉です。

最初に現金で○○円払って、残りを分割で支払うので「頭金」と言われます。

お家を購入したいというご相談を受けた際、「頭金はいくら必要ですか?」と質問されることがよくありますが、この頭金という言葉を「手付金」という意味で使っているのか、「自己資金」という意味で使っているのかによって、答えは全く違います。

今日はこの「頭金」についてご説明します。

 

まず前段でいきなり話の腰を折るようですが、住宅購入に際しては「頭金」というものは存在しません。

というよりも、「頭金という言葉を使わない方が分かりやすい」です。

実はこの頭金という言葉、昨日お話した「手付金」とも混同されがちです。

※手付金については、こちらのブログ

scrap1275.hatenablog.com

を参照してください。

 

不動産のお取引では、住宅ローンを利用する場合でもそうでない場合でも、契約時に手付金を現金で支払い、お取引の最後、お引渡しを受ける時に残代金を一括で支払うのが一般的。

住宅ローンを組んで支払う場合にも、お家を買うお客様が金融機関から購入代金を借りてきただけで、売主さんには一括で支払っていることになります。

契約時に現金で手付金を払い、決済時に住宅ローンで残りの全額を支払ってお家の引き渡しを受けるので、「最初に現金で支払うお金」であることから手付金と頭金が混同されたりしがちです。

 

実際には、手付金は一旦は手元から離れるものの、この金額も含めて住宅ローンを借り入れることも可能です。

住宅の代金だけでなく、登記費用や仲介手数料などの諸費用も含めた総額を住宅ローンで調達することだってできちゃいます。

でも、ここで注意していただきたいのが、手付金を支払うタイミングと住宅ローンのお金が融資されるタイミングのタイムラグ

 

昨日のブログでも触れましたが、売買契約を締結した後に住宅ローンの申し込みをします。

それから金融機関が審査をして、住宅ローンの契約手続きをして、初めて融資金を受け取れます。その間、早くても2~3週間。

手付金は契約時に現金で用意する必要があるので、諸費用も含めた総額を住宅ローンで支払う場合でも、住宅ローンの融資を受けるまでの期間は手元の現金を出す必要があります。

これを「頭金」と認識されているのであれば、冒頭の「頭金はいくら必要ですか?」の回答は「手付金の額(物件価格の1割程度が目安)」となります。

その一方で、頭金を「ローンを組まずに現金で出すお金」、つまり「自己資金」というご認識であれば、「絶対に必要というわけではない」というのが回答です。

 

先ほども触れましたが、諸費用も含めた総額を住宅ローンで調達することも可能です。

この場合、一時的に「手付金」として現金を出す必要はあるものの、住宅ローンの融資が実行されて残代金を支払った段階で、先に支払った手付金は手元に戻ります。

 

お分かりいただけましたでしょうか?

「手付金として一時的に手元の資金を出す必要はありますが、それも含めた総額を住宅ローンで調達することもできるので、最終的には手元の現金を減らさずに購入することもできます」

というのが、「頭金」に対するご説明です。

 

金利が低く住宅ローン控除などの制度が充実している今、「手元の資金はなるべく使わずに、できれば全額住宅ローンを利用したい」というご希望が多いのも事実です。

なんせ変動金利なら0.6%程度の金利が当たり前。

それに対して住宅ローン控除では、年末借入残高の最大1%の税金が戻ってきますから。

これを最大限に利用したら、手元の現金を出すメリットはあまり感じられない。

 

かつては「購入代金の3割の自己資金が目安」なんて言われていましたが、今はそれほど考えなくてもいいでしょう。

自己資金を出す・出さないよりも、月々の返済計画をしっかり立てることの方が重要です。

でも仮に自己資金が用意できるのであれば・・・。

「自己資金比率が高ければ金利の優遇が手厚くなる」といった住宅ローンを選ぶのが得策です。